さっそく次のブドウの準備

お世話になります、島根県邑南町(おおなんちょう)の寺本果樹園の寺本直人です🧑‍🌾ありがとうございます!

昨日の寒さ繋がりですが、「末端冷え性」ってやばくないですか?僕はこれまで全く無縁だったのですが、つい昨日から足先が異常に冷たく「おや?」と思い始めました。この記事を書いている現在は、足元をガンガン温めながら、モコモコ靴下を履きながら書いています。「末端冷え性」やばいですね…!

さっそく次のブドウの準備

さて、今日は「さっそく次のブドウの準備」についてお話しさせてください。

現在寺本果樹園ではイチゴを栽培しておりますが(お待たせしてしまって本当にすみません🙇‍♂️)、そんな中でも次への準備、来年への準備を着々と始めております!

トマト片付けたり…畑キレイにしたり…ブドウのケアをしてあげたり…。

「目の前のことを全力でやりながら(イチゴ栽培)、先のことも見通して行動する(来年のトマトやブドウやイチゴなど)」を頑張っております。

これって何事も大事なんですが、中々大変なんですよね😂

特にブドウなんて、「今年のミスのせいで4年後に枯れる」なんてことがあるくらい繊細且つ、将来をよく見通さないといけないのでドキドキしながら作業してます💗

そして今日の本題が、この「ブドウの作業」です。「剪定」と言われる、いらない枝を切り落とす作業ですね!

かなり農業の専門的なお話になってしまうのですが、ブドウには主に『長梢栽培(ちょうしょうさいばい)』と『短梢栽培(たんしょうさいばい)』があります。

もちろんこれ以外にもいっぱいあります!ワインなんかだと『垣根栽培(かきねさいばい)』というものがありますが、ここでは割愛します🙇‍♂️

この『長梢栽培』と『短梢栽培』は言葉で説明すると難しいのですが、多分こんな感じです↓

『長梢栽培』
・昔ながらの栽培方法
・枝があっちこっちにあって一見すると意味不明な枝の並びに見えるが、熟練の農家さんの目で見ると最適な枝の並びに見える
・規則性やマニュアル(やり方)はほぼなく、農家さんの経験と勘でいらない枝を切る

『短梢栽培』
・結構最近の栽培方
・決まった枝の並びがあって、誰がみてもわかりやすく、熟練でない初心者農家でも簡単にできる
・規則性やマニュアルがしっかりとあって、決まったやり方でいらない枝を切る

ざっくりこんな感じ!難しいので、「長梢栽培は難しく熟練者向け、短梢栽培は比較的簡単で初心者向け」と覚えて下さい。

寺本果樹園のブドウはほとんどが『短梢栽培』で、今年皆さんにお届けしたシャインマスカットは全て『短梢栽培』です。

ですが、4年前から熟練者向けの『長梢栽培』にも挑戦を始めました💪

まじで難しい🤯

特にこの剪定作業が意味不明で、ブドウの詳しい人に教えてもらうのですが、説明が「ここの枝を切ると、ここの空間に枝がなくなる。けどこっちの枝が来年伸びてここまでくるから切っていい。そっちは切りすぎになるから、ぼちぼちの感じで。」

???

「この太い枝はまだ空間空かせないために必要だけど、いずれいらなくなるから根本をギュッと縛って「追い出し」にしよう。追い出したら3年後に切る。あとこことここの空間には枝がないから、これとこれを残して来年追い出して4年後くらいに切ろう。」

なるほどね。

わからなすぎてやばいです。

本当にめちゃくちゃ頭を使いながらやってます。

「ここを切ると来年こうなるでしょ…。ということは、そことそこの枝は〇〇年後まで使って切ろう。あとここの空いた空間には、そこの枝が伸びてくるから〇〇年後まで待とう。」みたいな、めっちゃ未来を見た作業を、姉と話しながらやってます。

ずっと2人でブツブツ喋りながらやってます😂

しまいには、「こことここの枝を切ると、なんかいい感じがするから切ろう」みたいな感じになってます。

けど、この「未来を見据えた準備」が超大事なんですよね!!

今イチゴも大事だけど、このブドウも同時進行で進めてます!

寒空の下、雨に打たれ雪に降られ、なんとか頑張ってます🔥

ちなみにこの『長梢栽培』は、うまくいけば【8月上旬】にお届けできるかもです。お盆前のお中元にピッタリですので、ぜひ楽しみにしてて下さい✨

無かったら、「剪定に失敗したんだな」と思ってて下さい😂

というわけで、「さっそく次のブドウの準備」というお話しでした!

ブドウ農家になるために

ここからは関係のない『僕の雑談・感想』です。

ブドウの剪定作業ですが、本当に難しい作業で全然計画通りに進まず、難儀しております。

ですが、「こんなに難しいブドウ作業に挑戦している」というのは中々楽しいもので、感慨深いものでもあります。

僕、寺本直人は、もともと野菜農家であり、今は訳あって野菜栽培を大きく減らし、姉のブドウやイチゴといった果物のバックアップやお手伝いにまわっています。

個人的にあんまりしたくないお話ですが、僕はまだ自分のことを野菜農家だと思っています。果物農家だとは思っていない、わけではありませんがやっぱりブドウなどの芸術品を作るようなことはできないので、自分のことを「ブドウ農家」だとは言えません。

ブドウ農家さんは本当にすごくって、まだ小さいブドウ一房一房をみて、出来上がりの未来を見ながらいらない粒を切って、ブドウ農家さんにしか作れない「芸術品」を作り上げます。

姉ももちろんその1人です。

僕にはこの作業ができないからこそ、自分のことを「ブドウ農家」だということが言えません。

ですが、熟練者向けである『長梢栽培』に本気になって必死に立ち向かっていると、ちょっとだけ自分のことを「ブドウ農家」だと思えました。

ブドウという「芸術品」を作ることはまだまだできませんが、その土台となる「下準備」には本気で向き合えているので、ちょっとずつ「ブドウ農家」になれるようがんばります。

やるぞー🔥

というわけで、『ブドウ農家になるために』という僕の雑談・感想でした!

最近寒いので、みなさんご自愛ください。

ここまで読んでいただきありがとうございます!

おもしろかった!という方は、ぜひ「いいね」を👍

コメントいただけますと、すごく嬉しいしめちゃくちゃやる気が出ます💪

ぜひよろしくお願いします👩‍🌾🧑‍🌾

投稿者プロフィール

寺本 直人
寺本 直人
寺本直人

島根県邑南町(おおなんちょう)で農業をしています。姉である寺本秋穂と一緒に野菜や果樹を栽培しています。
農家である両親の影響で、幼い頃から農業に触れ、地元の農業高校・農業大学校に進学し専門的に農業を学び、20歳の時に地元に戻って農業を始めました。
夏には大玉トマト、秋にはシャインマスカット、冬と春にはイチゴを栽培しています。オンラインでのご注文も受け付けておりますので、ご興味のある方はぜひ!