「品質」とは、
『味』、『見た目』、『鮮度』、
そして、『お客さんの幸せ』。
農業において、モノ作りにおいて「品質」が重要だということは間違いありません。しかし一言で「品質」といっても、見た目であったり味であったり、安定性であったり収穫量であったり、さまざまな「品質」があります。
寺本野菜園&果樹園が追究する「品質」は3つ。
『味』、『見た目』、『鮮度』です。
『味』にこだわる
食べ物を作る立場として、「『味』にこだわるなんて当たり前じゃないか。」と思われるかもしれません。「おいしいなんて当たり前の話。」とも思われるかもしれません。僕もその通りだと思います。
しかし農家を始めて感じたことは、「誰も『味』についてなんにも言わないなぁ…?」でした。どうやったら『味』がよくなるか?という議論は聞いたことがありません。代わりに聞くのは、「どうやったら収穫量が増えるかなぁ?」でした。
もちろん収穫量を増やすのはとてもいいことですし、何も間違っていないと思います。しかし、『味』についての議論は全くと言っていいほどされない現状には、不思議な気持ちでいっぱいです。
ですが理由はわかります。実際農業の現場では、「収穫量が増えると収入が目に見えて増えるが、『味』がよくなっても収入が上がらない。」なんてことはザラにあるからです。僕自身同じ状況にあってきましたし、僕も『味』を諦めて収穫量を求めていた時期もあります。僕たち農家にも生活がかかっているからです。
ですがやはり、食べ物を作る立場として『味』を追究しないのは間違っていると僕は思いました。
食べ物を作る以上は、お客さんに「おいしい」と言っていただけるものを作るべきだと思いました。
それから『味』を良くする方法について勉強しました。
「アミノ酸がいいらしい…」「水やりを少なくするといいらしい…」「海藻がいいらしい…」「あの肥料がいいらしい…この肥料がいいらしい…」
良さそうなものから眉唾っぽいものまで、農家が信じるものから農家が疑っているものまで、さまざまな方法を試してテストを繰り返しました。
うまくいったこと10%・うまくいかなかったこと90%くらいですが、確実に昔よりおいしくなった自信があります。お客さんからも「昔より美味しくなったね!」と褒めていただくこともありました。
現在も、『味』がよくなると言われている方法を調べて、試して、テストしています。
全てはお客さんに「おいしい」と言っていただきたいからです。
普通はこんな面倒なこと誰もやりたがりません。しかも普通だったら使わない肥料や作業が増えるので、コストも時間もかかります。
それでも僕はやり続けます。全てはお客さんに「おいしい」と言っていだきたいからです。そのためにも、僕はこれからも『味』を追究して頑張ります。
これが寺本野菜園&寺本果樹園が追究する『味のこだわり』です。
『見た目』にこだわる
もちろん味だけではなく『見た目』にもこだわります。「見ておいしい」という言葉もあるくらいですから、『見た目』も重要だと思っています。
「味はいいんだけど見た目が…」「見た目きれいだけど味が…」
こんな二律背反でトレードオフではなく、「味も見た目もいい!」という欲張りないいとこ取りを実現させるために、『見た目』にもこだわります。
特に果物、そのなかでもブドウは見た目も超大事だと思っています。実際見た目のきれいなブドウは、もはや「芸術品」です。寺本果樹園の寺本秋穂(姉)のつくるブドウは、本当に輝いて見えるほどの「芸術品」だと僕は思います。そんな「食べる芸術品」をぜひとも皆さんにも堪能していただけたら嬉しいという思いで頑張っています。
ですが、過去には農業関係者から「そんなに綺麗なものを作っても規模拡大できないよ。力抜いてほどほどの見た目にして妥協しないと。」と言われたことがあります。
たしかに規模拡大して収穫量を増やしていかないと収入が増えないのもわかります。
しかし、どうしてお客さんに届けるものを「妥協」なんてしてしまうのでしょうか?
「見ておいしい」という言葉があるくらいには見た目は大事だと思います。お客さんの「おいしい」という言葉を求めて農業をしている以上は、見た目を妥協するわけにはいかないと、僕は思います。
「見ておいしい」、「食べる芸術品」を目指して。輝いて見えるほどの芸術品をお客さんにお届けできるようこれからも頑張ります。
これが寺本野菜園&寺本果樹園が追究する『見た目のこだわり』です。
『鮮度』にこだわる
農業はある意味では「モノ作り」であり、工芸品などと似ているのかなと思っています。
しかし、農業ならではのユニークな違いがあります。それが『鮮度』です。
工業製品はある程度時間が経っても腐ることはありません。インスタント食品や缶コーヒーなどは賞味期限・消費期限はあれどかなり保存が効きます。工芸品やワインなどは時間が経てば経つほど味わいが出て価値が高くなります。
しかし野菜や果物は時間が経てば腐ります。賞味期限も消費期限も短いです。時間が経てば経つほど価値が下がります。
野菜や果物は時間が経てば腐り、その時間も短い。ということは、野菜や果物の一分一秒の「時間的価値」は高く、その指標が『鮮度』であると僕は考えています。そしてその『鮮度』という価値は、「収穫した時が一番高く、時間が経つにつれ急速に落ちていく。」とも考えています。
実際新鮮な野菜や果物はすごくおいしいです。「時間的価値が〜」なんて変な話せずとも、採れたてが一番おいしいということは皆さんも良くわかると思います。
なので僕は「どうにかして『鮮度』を極力落とさずお客さんに届けたい。」と思っています。
たどり着いた答えは、「直接お客さんに届けること。」
普通野菜や果物は、「農家が出荷→集荷業者(JAさんなど)→市場→卸業者→バイヤー→店→お客さん」といった流れでお客さんに届くのが基本です。しかしこの方法だとどうしてもお客さんに届くまでに時間がかかり、『鮮度』が落ちてしまいます。早くて2〜3日、おおよそ5〜7日ほどかかってしまいます。
しかし、この流れを「農家が出荷→お客さん」にしてしまえば、お客さんに届くまでの時間を大幅にカットでき、『鮮度』を極力落とさずお届けできます。早くて1日、遅くて2日でお届けできます。
理論は簡単ですが、実践はとても難しいです。これまでの出荷であれば、「市場流通の全量引き受けの原則」のおかげで栽培した野菜や果物は「全て」買い取ってくれます。しかし、お客さんに直接届ける新しい出荷では、お客さんに買っていただけない場合は廃棄になります。しかも、野菜や果物は腐って傷むのが早く、「栽培と販売」を両立しなければなりません。
「栽培」で味もよく見た目もおいしい野菜や果物を作り、さらにお客さんに買っていただけるように宣伝したり、SNSわやってみたり、こうやってホームページを作ったり。これまでの出荷、普通の農業ではやらなくていい作業もやらなければなりません。
やはり農業関係者に言われました。「農業だけやったら?SNSはまだやるべきではない。」
それでも、『鮮度』を保ったままお客さんいお届けしたい、おいしい野菜や果物をお客さんにお届けしたい。そういう思いで、僕はお客さんに直接お届けできるよう、採れたての『鮮度』抜群の野菜や果物をお届けできるよう頑張ります。
これが寺本野菜園&寺本果樹園が追究する『鮮度のこだわり』です。
全てはお客さんの『おいしい』のために
『味』、『見た目』、『鮮度』。
寺本野菜園&寺本果樹園はこの3つ、これらをまとめて『品質』を追究しこだわっています。
そして全てに共通していることが、『お客さんに「おいしい」と言ってほしい。』ということです。
「おいしいと言われるために『味』を追究する。」
「見ておいしい、食べる芸術品をお届けするために『見た目』を追究する。」
「採れたて新鮮が一番おいしいから『鮮度』を追究する。」
全ては、「お客さんにおいしいと言ってほしいから。」
そのために今日も、明日も、明後日も、毎日お客さんの「おいしい」のために頑張ります。
これが寺本野菜園&寺本果樹園が追究する『品質のこだわり』です。
もし興味を持っていただけたら、Instagramやブログもやってますので、ぜひ見てみてください!
もちろん畑に直接遊びにきていただくのも大歓迎です👍